選ばれるために
- 四代目ウメオこと梅澤剛臣
- 2019年4月16日
- 読了時間: 3分
皆さんは、「相模鉄道」ってご存知でしょうか?「相鉄」とも呼ばれている路線です。
横浜と海老名や湘南台を結ぶ、大手私鉄の一社でもある鉄道なのですが、意外と知らない方が多いそうですね。僕は「西日本鉄道」と言う会社で3年半お世話になったのですが、周りの友人たちのなかには僕がJR西日本で働いていると思っている人が多くいました。「西日本鉄道」通称「西鉄」は、福岡に本社を置くJRではない会社で、ここも大手私鉄の一社なのですが、意外と知られていない事に驚かされたものです。「大手私鉄」だからと言っても身近に無いとなかなか知る由もありませんよね。
話を戻して、「相鉄」の話。
先日、新しい車両のデビューを記念して、撮影会が行われました。
この新しい車両、今年11月に開業する新しい路線を経由して、JR渋谷駅やJR新宿駅方面へ直通する列車に使われるために作られた車両です。
え?!
相鉄??
その電車がJR??
?マークが頭の中に沢山浮かんでしまっている方もおられるかと思います。
相鉄線の「西谷」と言う駅から新しく出来る「羽沢横浜国大」駅まで新路線が開業し、この「羽沢横浜国大」駅でJR線と接続、そこから湘南新宿ラインを通って、JR大崎、渋谷、新宿方面とを結ぶ直通列車が走るようになるのです。
いつの間に、何故ゆえに?と思われるかも知れませんが、相鉄線沿線から東京都心への利便性を高めるための策なのだそうで、「羽沢横浜国大」から新横浜を経由して東横線の日吉駅に至る路線も2022年に開業(予定)し、それ以降は、相鉄線沿線からJR線、東急線、三田線、南北線へと直通する列車が運行される事になります。
僕が先日見に行った列車はこんなスタイルの列車です。

どうです?濃紺色のメタリック塗装をされていて、正面のデザインも独特。
格好良いスタイルで、目立つと思いませんか?
実は、これも考え抜かれた上でのデザインなのだそうで、JR線に乗り入れた際に乗客たちから注目を集めるように考えられたそうです。
「何?この濃紺の電車。」
一目でJR線を走る電車とは違う事が明らかです。
「何?相鉄って書いてある。」
「湘南台行き」「海老名行き」などの列車がJR渋谷駅のプラットホームに入って来るようになると、例えば、「へぇ~、海老名まで直通で行けるんだ!」等と言う事が世間に知らぬ間に知れ渡るのです。
相鉄って横浜を走ってるんだ。
へぇ~、どんな街を走ってるんだろう。
なんか住みやすそうじゃん。
そんな感じに「相鉄沿線」のイメージや付加価値を上げ、沿線人口を増やす事も目指しているという事で、直通電車が走ると乗り換えなしで便利だね!と言った事だけでは済ませないところまでが、実は車両作りにも反映されていると言うのです。

ウチはバッグ屋です。
しかも卸が中心です。
イメージ戦略がそもそもそれほど必要ではない職種なのかも知れませんが、オリジナル商品に関して言えば、知って貰うため、使って貰うために如何にして露出をし、販路を拡大して行くかの努力をする必要があります。卸業においても、どんなバッグを作る事が出来るのか、多くの会社さんに知って貰う事自体は必要です。
「相鉄」のようなインパクト大なイメージ戦略は到底出来ませんが、でも何かしらの戦略を立てなければと紺色の電車を目の前にして考えさせられました。それほどまでにこれまでのイメージを覆す電車を、都心直通に向けて作り続けている「相鉄」なのです。見習わないといけません。
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