1月6日付けの朝日新聞東京版朝刊に「鏡の中の日本/支援の世界、変化の芽」と言う記事が掲載されました。途上国で新しい形の支援を行う若者たちを紹介するこの記事の中で「カンボジアの農家の女性が手織りし、地雷で障害を負った女性が営む工房で手作りしたバッグ」を販売する店を横浜・元町に昨年末に期間限定で開いたある日本人女性の事が紹介されていました。
バッグ屋家業(稼業)だもので、カンボジアで手作りされたバッグが一体どのようなものなのか物凄く興味を持ち、どこに店があるのか早速調べてみました。ところがいくら検索を掛けてもそれらしき店が見つかりません。ようやくその女性のブログの中に元町のある店でバッグが販売されているらしい旨の記事を見つけ、その店を実際に訪ねて見たのは去る11日の日曜日の事でした。
グーグルマップで大体の場所を調べて行ったその店を元町商店街の中で無事に何とか見つける事が出来たのですが、何と!閉められたシャッターに「12月30日を以て閉店した」と言う貼り紙が貼られていました。
1月6日の記事で年末に開店したと紹介されていた店なのに、年末で閉店とは別の場所に店があるのか?何かの間違いか?と家に帰って直ぐ朝日新聞に問合せメールを送りました。
14日に朝日新聞社から届いた返信メールを読んでみると、記事で紹介されていた店は12月30日で閉店した僕が辿りついた店で間違い有りませんでした。
朝日新聞からのメールには記事掲載時には既に閉店していた事実を記載せずに申し訳無かったと言う事、わざわざ出向いて頂いたのに閉店していたと言う事でお詫びしますと言う事、
記事の記載内容に不明瞭な点があって申し訳無かったと言う事などが記されていました。
記事の捏造で大きな問題となった朝日新聞だけにその事にも触れ、その後もお詫びの文言が続いていたのですが、今回の事で新聞記事に掲載されている内容にもあってはならない事であるとは言え、間違いがあることをようやく身をもって知ることが出来ました。
記事の重要度は読み手によって受け止め方が異なります。
ただその重要度に関わらず「事実」をまず読み手に伝える事が新聞の重要な役割の一つだと毎日楽しみに新聞を読んでいる僕は考えています。たまたま起きた、記者の方によるまさに「弘法も筆の誤り」な事態だと思いたいものですが、背景を良く確認せずに文言を紡いで記事にしてしまっていたのだとしたら、それは大きな問題です。
丁寧過ぎるほどに感じたお客様窓口から届いた謝罪メールは忙しい最中にもお送りいただいて恐縮もしましたが、記者の方にもこの事実がきちんと伝えられているのか、こう言うミスが今後は極力起きないように改めて対策が取られているのか、その辺りの事の方が僕としてはかなり気になります。